営業DXとは?デジタル化との違いや必要性・成功のポイントを紹介!

営業DXとは?デジタル化との違いや必要性・成功のポイントを紹介!

データやデジタル技術を活用して営業活動を変革する「営業DX」が、ウィズコロナ・アフターコロナ時代では求められています。非対面営業が広まる中、事業成長や売上向上のためにデジタル技術を営業活動に取り入れることは急務です。しかし、いわゆる「デジタル化」と意味合いが異なるのが営業DXです。

この記事では、営業DXの意味や、デジタル化と異なるポイントを紹介します。さらに、営業DXの必要性や成功させるためのポイントなど、これから自社の営業DXを進めていきたい方に向けた情報をお伝えします。

 

1.営業DXとは?

営業DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データやデジタル技術を活用した営業活動を指す言葉です。顧客の購買行動や社会のニーズを基に営業プロセスを再構築し、自社の営業業務との接点を最適化するのが目的です。

営業DXのカテゴリーは主に7つあり、それぞれにツールが用意されています。

  • 営業促進・加速
  • カスタマーサポート
  • インテリジェンス・解析
  • 顧客管理
  • 顧客体験
  • コンタクト・コミュニケーション
  • 人材開発・コーチング

欧米を中心に多くの企業が参入している分野なので、今後の発展が期待できます。

DXとは?日本企業におけるDX推進の課題から導入の流れ・活用方法まで

1-1.営業DXとデジタル化の違い

営業DXと近い言葉として、デジタル化があります。共通する部分があるものの、意味合いは異なるので注意が必要です。

デジタル化では、従来の業務をデジタル技術に変えて効率化を狙います。例えば、連絡手段を電話からメールやチャットに変えるのがデジタル化です。業務負担を減らし、作業の効率化と生産性のアップを図るのに役立ちます。

一方で営業DXではデジタル技術は手段であり、技術を利用して営業プロセスそのものを変革することで自社の業績向上を狙います。営業の手段だけでなく、戦略の変革によって自社の価値を上げるのが狙いです。

つまり、営業DXとデジタル化の最も大きな違いは「目的」にあります。営業DXの目的は、自社の営業活動を変革し、優位性を向上することです。対して、デジタル化の目的は従来の手段をデジタルツールに変えて生産性を上げることに限定されます。

2.営業DXの必要性|企業が導入するメリット

事業継続や生産性を考えたとき、営業DXの導入は企業にさまざまなメリットをもたらします。以下の4点は、企業がメリットを実感しやすいポイントです。

時代の変化に柔軟に対応できる
社会情勢によって対面営業が困難な場合、オンラインに切り替える必要があります。デジタル化で終わらせず、営業DX化を推進するとオンラインでの営業活動がデータとして活用可能です。データ分析することでリード獲得にもつながり、成約率アップも狙えます。
生産性・効率の向上を期待できる
顧客をデジタル管理するツール(MA/Marketing Automationツールなど)を導入すれば、見込み顧客の情報や行動履歴を確認できるようになります。データを基にインサイドセールスを重ね、顧客の興味関心が高まるまで対面で商談する必要がありません。契約が成立しやすいタイミングを図った営業で、生産性と効率アップが期待できます。
属人的な体制から脱却できる
営業部門は属人的な要素が強く、急な欠勤や人事異動が部門の業績ダウンに直結してしまうケースも少なくありません。営業DXを導入すれば、顧客データだけでなく営業活動の履歴もチーム全体で共有可能となり、属人的な体制から脱却できます。営業内容のデータ化によって顧客の購買行動や思考の傾向も分析しやすくなり、行動予測が立てやすくなるのも強みです。
マネジメントの効率化を図れる
営業社員数によっては、管理職が営業を評価するのが難しい場合もあります。物理的に営業に同行する時間がなかったり、社員全員の動向を把握できなかったりするためです。DX化の一環としてオンライン面談を導入することで、移動時間を削減できるため、同行できる商談数が増えます。また、営業DXを導入すれば担当社員の営業活動をデータで管理できるので、進捗の把握や契約数の確認にも時間がかかりません。

3.営業DXを成功させるためのポイント

営業DXを成功させるためには、全体の見通しを立ててから計画的に進める必要があります。大まかな流れは以下の通りです。

1 営業DXを導入する目的の明確化
自社の営業課題が何なのか、導入により何を解決したいのかといった目的を明確にし、そのために達成・改善すべき物事の優先度をつけます。
2 営業プロセスを見直して再構築
生産性や顧客満足度の向上などに問題がないか、現場の人間も巻き込んで営業プロセスの見直しと仮説検証を行います。
3 必要なツールの導入
明確化した導入目的に合わせてツールを選択し、導入します。
4 営業手法や戦略の改善・変革
ツールを導入したなら、PDCAを回しながら営業手法や戦略を改善します。

では、営業DXを成功に導くには、どのようなポイントに気を付ければいいのでしょうか。

3-1.DX人材を確保・育成する

営業のDX化を成功させるには、専任の人材が欠かせません。導入当初は、課題やトラブルが発生しやすくなります。DX専任の人材を確保していれば、問題への迅速な対応が可能です。人材が不足している場合、外部のアドバイザーやコンサルタントに頼りながら組織の人材育成をおすすめします。

ただし、営業DXチームを社内で編成する場合でも、全員にDXの知識を求める必要はありません。顧客のニーズを理解している人材も営業DX推進には必要なためです。

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3-2.自社の課題や目的に合ったツールを導入する

営業DXは、ツールの導入も大きなポイントとなります。自社の課題や目的に合ったITツールを導入しなければ、DX推進が効果的に進みません。DXのツールは複数あるので、事前に比較検討してからの導入をおすすめします。

DXに関する知識がなく、営業支援ツールの選択や導入を社外に発注する場合でも、外部に一任するのは控えたほうがよいでしょう。現場担当者からヒアリングし、課題を明確化することでより適切なツールを選択できます。反対に、選択や導入を社外に一任した場合、現場の持つ課題とツールが合わずに営業DXが失敗する可能性があります。

3-3.顧客に応じた営業手法を実施する

営業は顧客に応じて営業手法のコツが異なります。営業DXにおいては、顧客に合わせてポイントを押さえるのが大切です。

BtoBにおける営業DXのポイント
BtoB営業では、顧客課題の解決が重要です。顧客ファーストを実現するためには相手の課題や悩みを理解するシステムが欠かせません。契約の成立を意識した効率的なアプローチも必要です。自社ビジネスのターゲットに対する営業リストを作成しておくと、営業戦略が立てやすくなります。
BtoCにおける営業DXのポイント
BtoCでは、顧客個人に当事者意識を持ってもらうマーケティングが欠かせません。顧客が自分の事としてメリットを想像できる、具体的な訴求力が求められます。顧客のニーズをリサーチし、顧客の購買行動を予測するのが重要です。購入を後押しするために、購入を逃した際のデメリットをイメージさせ、顧客の問題意識を強めるという手段もあります。

3-4.営業DXに関するセミナーに参加する

営業DXを成功させるためには、DX導入に関して抱えている不安や疑問の解消が欠かせません。営業DXに関する知識が乏しい、自社に最適なツールを知りたい場合はセミナーへの参加がおすすめです。

営業DXのセミナーではツールのデモ体験ができたり、初心者でも分かりやすい知識を得られたりします。講師に直接質問したり、参加者同士で意見交換したりできるのも参加するメリットです。

SYSCOM GLOBAL SOLUTIONSでも、経営層・営業マネージャー向けの営業DXに関するウェビナーを開催しています。戦略的な営業DX導入やMAツール活用のためのヒントが得られます。

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まとめ

営業DXとは、データやデジタル技術を活用した営業活動を指す言葉です。営業DXとデジタル化は目的が異なります。営業DXの目的は、自社の営業活動を変革し、優位性を向上することです。

営業DXの導入には、「時代の変化にも柔軟に対応できる」「生産性・効率の向上を期待できる」「属人的な体制から脱却できる」「マネジメントの効率化を図れる」といったメリットがあります。

営業DXを成功させるためには、まず導入目的を明確化し、自社に合ったツールを導入しましょう。DX人材を確保・育成することで導入時のトラブルに対応できます。導入した営業DXツールを利用して顧客に応じた営業手法を実施し、営業活動を改革しましょう。

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